■ 東京都府中市
- The PREMIUM MALTSの山〜 -
五月の青空が六月の雨音に飲み込まれてしまいそうな季節、今日は府中市の「サントリー武蔵野ビール工場」へビール製造の見学に出掛けた。
- 府中刑務所外壁 -
すこしお天気が心配だったけれど、晴天とはいえないまでもまぁまぁのそぞろ歩き日和。仲間8人と府中駅に集合して、まずは市街を散策する。ここは府中刑務所、三億円事件の現場を訪ねるところからはじめた。
- 下河原線跡地 -
府中刑務所を越えて少し歩くと、廃線になった下河原線跡地を利用した緑道がある。緑道を歩きながら、大国魂神社にお参りして、府中競馬場でランチを食べて、サントリーの工場に向かう。
- サントリー武蔵野ビール工場 -
松任谷由美の「中央フリーウェイ」にも謡われたサントリー武蔵野工場。府中街道を多摩川方面に進み、中央高速の立体交差のあたりで右に曲がればすぐのところにある。府中競馬場からも、もちろん中央高速からも見ることができる。
- サントリー武蔵野ビール工場 -
入り口を入ると、大きなガラス面で中を見ることができる建物がある。これが見学コースのメインになっている施設のようだ。
- 見学コース入り口 -
警備室で案内を受けて、敷地少し奥の入り口を入る。すると、お土産コーナーを併設した見学コースのスタート場所。そこでは大きなSUNTORY The PREMIUM MALTS、略してプレモルのパネルが出迎えてくれた。
- 原料の説明-深層天然水- -
しばらく待つと、我々が予約していた13:30の見学コースがスタートした。まずはビデオでサントリーのビールのあらましを見る。そして次に主原料となる「水」「麦」「ホップ」について説明を受けた。この工場では地下深くの深層天然水でビールを作っているとのこと。そうなるとやっぱり多摩の地酒と言うことになるだろう。
- 原料の説明-ダイヤモンド麦- -
次に説明を受けたのは、麦とホップ。麦は希少種のダイヤモンド麦を使い、ホップはチェコの支援農家で栽培された「アロマホップ」を使用しており、ホップは高温に弱いので、厳重な冷蔵管理の下、日本まで輸入しているとのこと。
- 仕込みタンク -
そしていよいよ製造工程の見学。実際に使われている仕込みタンクを見学できるのだが、今日は残念ながら未稼働。麦の仕込み中は麦の香り、ホップの仕込み中はホップの香りがこの見学ホールにも満ちてくると言う。ぜひその日に見学をしたかった。
- 発酵タンク -
次は発酵工程。仕込み工程で作られた麦のジュースに酵母を加え、このタンクの中で発酵する。すると糖分がアルコールと炭酸になって、「若ビール」になってゆく。
- 熟成タンク -
若ビールは名前のとおりまだまだ若い味わいしかないので、このタンクの中で一定期間熟成され、ビールとしてのうまみを深めてゆくそうだ。
- ろ過器 -
そして最後に酵母などの不要なものをろ過して、「ビール」が完成する。火入れしていないThe PREMIUM MALTSはもちろん「生ビール」である。
- 缶詰、箱詰工程 -
ここから先はまさに工場プラント。この日はノンアルコールビールの箱詰めが行われていたが、テレビで見るとおりたくさんの缶が目にも留まらぬ速さで箱詰めされてゆく様子を見せてもらった。
- 試飲!! -
正直なことを言うと、ここまでのコースは「枕」と言うことで、待ちに待った試飲!適正飲酒の観点からおかわりは3杯まで。ちょっと残念だけど、作りたての生ビールは何ともうまい!これまでの散策で水分を欲していた身体に、ぐいぐいと吸い込まれてゆく。
- 郷土の森公園 -
時刻は15時。まだまだ日が高いので、郷土の森を散策することにした。この森は湧水と小川の流れる、多摩でいうところの「ハケ」に位置し、そこに古民家などを移築し懐かしい風景を再現した、豊かな水と緑に囲まれた公園。
- 農家の土間にて -
長く歩いた道のり、移築された農家の土間で一休み。囲炉裏の炭のにおい、ほの暗い室内、生活したことはないけれど、なんとなく懐かしい空気感を漂わせている。
- 豪農の長屋門 -
そんな園内を散策していると、突然の雨。遠雷と共に大粒の雨が木々の葉を揺らす。冷たい雨粒をよけながら、園内のラウンジに雨宿りの軒を求めた。
- ラウンジで雨宿り -
大きなの窓の向こうに見える、五月の新緑の森をしっとりと濡らす雨、少し開いた窓からそよぐ雨に誘われた涼しい風、少し暑かった初夏の夕暮れの雨の風情。
- 雨の水辺 -
そんな雨も30分としないうちに小降りに。乾いていた緑が、雨の潤いを受けてしっとりとしていた。
- 雨上がり -
雨も上がったことだし、多摩川の川辺でもふっと歩いてみたくなった。
- 多摩川沿いを歩く -
一休みしてスッキリした気持ちで、多摩川の川辺を歩く。雲間からさす夕日と川面を渡る風が心地よい。
- 多摩川の夕暮れ -
今日もこうして日が暮れてゆく。今日は仲間たちと中華料理で乾杯する予定だ。