■ 東京 四谷・新宿・中野
- T型なんです。フードが短いんです。 -
今回のそぞろ歩きは、カメラヲタ丸出しの散歩です。先日購入したCANON EOS用の交換レンズ、EF 200mm F2.8 L USM。このレンズはキヤノンのレンズの中でも、ハイクラスモデルに与えられる「L」の称号を冠していて、解像度はやぼけの美しさは天下一品といわれている。けれど内蔵フードが数センチしかなく、ほとんど役に立たない。そのため、メーカーでは外付けフードを取り付け可能にする改造を行っていた。けれどそんな致命的な構造欠陥(?)のせいで、すぐにU型にモデルチェンジ。今では改造も行われていないとのこと。そのおかげで安く手に入ったのだが、はて、フードをどうしたものか。ごくごく単純に考えれば、フィルターねじにねじ込めるフードを探せばよい。というわけで、知っているジャンク屋をめぐることにした。
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EF 200mm F2.8 L USM "T型"!:
キヤノンカメラミュージアム
- アローカメラ 「我楽多屋」さん -
まずは遠くのお店から。アローカメラの系列店、四ツ谷の「我楽多屋」さんへ。アローカメラは、昔からカメラ雑誌で広告を目にしていて、私が高校生のころから知っている有名店。かなりレアなものを扱っていたり、ジャンク品といえど丁寧に売っているお店だ。この手の店に入ると、なんだか宝箱のふたを開けたような気持ちになりわくわくする。けれど今日はウィンドウショッピングに来たわけではない。フードを探しに来たのだ。様々なパーツが一杯に詰め込まれた宝箱を物色したけれど、72mmメタルフードは見つからない。ラバーフードはあるのだけれど、劣化が激しくてイマイチ。ほかにいろいろ欲しいものはあったのだけれど、今日のところは我慢して退去する。
- 「マップカメラ 2号店」さん -
次は普段も時々訪ねる、新宿西口の「マップカメラ」さんへ。このお店では時々カメラやレンズを下取り交換するのに使っている。パーツ類の中古は扱い数が少ないけれど、時々意外なものを見つけられるので、今回も立ち寄ってみることにした。まずは2号店。こちらではフィルムカメラを主に扱っている。そのため古い部品があるのではないかと期待して覗いてみた。ウィンドーには昔懐かしいカメラがいろいろと並んでいる。昔使っていたCANON T-90やCONTAX 167MT、CONTAX T-2、CONTAX G-1などなど。けれど、残念ながら目的の品はない。なかなか難しいものだ。
- 「マップカメラ 1号店」さん -
続いて「マップカメラ 1号店」さんへ。こちらは現行のデジタルカメラを主に扱っており、地下にライカや用品のフロアを備えている。まずは各フロアのジャンク箱をあさる。というか、あさる前にすでにぱっと見で残念な感じ。地下のライカフロアでは、魅力的な中古三脚を見つけた。しかしフードは見つからず。もう一度キヤノンフロアに行って、欲しいと思っているEF 35mm F1.4 L USMをガラス越しに愛でて、退散した。
- 「新宿 中古カメラ市場」さん -
新宿には本当にこの手のお店がたくさんある。その中でも一番コアな品物を扱っているであろう、「新宿 中古カメラ市場」さんに入る。店舗面積はかなり狭いけれど、古いパーツやカメラ、レンズを中心に扱っておられるので、案外といい物を見つけることができる。数年前にM42マウントのレンズ沼にはまった折、数千円でいろいろなレンズを買わせてもらった。少しきつい階段を上がった2階、3列の高いショーケースが並ぶ店内に入る。この店も時々寄り道しているので、探す場所はわかっている。店の入り口右側のコンテナケースにフード類はまとまっている。ここならありそう!と、期待して金属の筒を掻き分ける、掻き分ける、掻き分ける・・・。嗚呼。また寄らせて頂きます。
- 「レモン社 新宿店」さん -
気を取り直して、次の店へ行こうと西口を歩いていたら、新顔を発見!銀座の老舗「レモン社」さんが新宿に店を出していた。レモン社さんも子供の頃から知っていたのだが、どうも超高級店のイメージがあり、敷居が高い。しかも雑居ビルの3階の一室。勇気を出して入店すると、意外と普通な感じ。入り口左側のパーツコーナーを物色する。けれど、やっぱり見つからない。ふと店の奥を見ると、なんと鉄道模型コーナーが!そういえばレモン社さんでは鉄道模型も扱っているという話を聞いたことがあった(ような気がする)。カメラと鉄道は切っても切れない縁がある(?)ので、ダブルで楽しめる人も多いのではないかと思う。
- 「ヨドバシカメラ」さん -
冷静に考えれば、いくつかのパーツを組み合わせることで、新品でも同様の機能を果たせることはわかっている。けれど、まぁなんというか、それではオリジナリティーがないので、こういう苦労をしている。そんな時、ドドーン!とヨドカメさんがおられるわけですよ。ヨドカメさんのプロコーナーに行けば、注文仕入れしてくれるんだろうなぁと思いつつ、今日は素通りさせてもらいました。
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新宿西口駅の前 カメラは・・・:
ヨドバシ.com
- 「カメラのキタムラ」さん -
なんだか疲れてきたので、そろそろ惰性で新宿の店を巡っているように思えてきた。「アルプス堂」さん、「キタムラ」さんと会社帰りに時々立ち寄るお店を見て回る。この2店はこの前立ち寄ったばかりなので、扱いがないことを承知の上で、今日も覗いてみました。
- 「フジヤカメラ」さん -
ここまで来たら、一通りコースを完成させなくては!というわけで、御馴染み(?)中古カメラの聖地「フジヤカメラ」さんを訪ねる。ジャンク館へ入る前に、まずはいつもどおり店の中で一番目立つ1階右側のキヤノンコーナーへ。今日気になった出物は、「フォクトレンダー ULTRON 40mm F2 SL II Aspherical」。キヤノンがラインナップしていない薄型レンズ、いわゆるパンケーキレンズ。昨今のミラーレス一眼には必ず存在する種類なのに、なぜかキヤノンにはない。ちょっと欲しいなぁと思う。けれど実用性や出動回数を想像すると、あまり使いそうにないので、これもガラス越しに垂涎の眼差しのみを送る。
- 「フジヤカメラ ジャンク館」さん -
さてさて、最後の砦、「フジヤカメラ ジャンク館」さん。ここになければ当面あきらめるしかない。そのまま72mmのねじに取り付けられるメタルフードか、何らかのアダプターをつけて使用できるもの。勝手知ったる店内のパーツコーナーを何度も何度もさがしてみたが、ここにもない。落胆の涙をこらえながら、中野の裏通りを歩いて、師走の最後のカメラ屋巡礼を終えた。
- 師走の町 -
町はもう新年ムード。会社や商店は年内営業を終えて、門松などを出しているところも多い。商店街のBGMは、「ジングルベル」や「諸人こぞりて」が、「歓喜の歌(第九)」に変わっていた。それでも年々年末感が薄らいで行くような気がする。明日は私も実家に帰る。もしかしたら初詣はフジヤカメラの初売りか?と思いつつ、中野の町を後にした。