■ 岩手県宮古市 / 浄土ヶ浜遊覧船「陸中丸」、 岩手県遠野市 / ホテル「あえりあ遠野」、ジンギスカン「あんべ」、居酒屋「魚っこや」
- 浄土ヶ浜遊覧船にて -
仕事の合間に休みを取って、東北岩手へドライブに出掛けた。まず最初に宮古市の浄土ヶ浜へ。遊覧船「陸中丸」で浄土ヶ浜の島巡り。しかしここでの目的は、ウミネコの餌付けである。ウミネコたちが遊覧船の観光客の手から直接エサを啄ばむ姿が、島巡り以上の名物になっている。
- ウミネコのアップ -
船着場を出航すると、船員が1個100円の餌付け用のパンを売り始めた。それをひとつ購入して早速デッキに上がる。すると、もうウミネコたちがエサを目当てに船の上を群れで飛んでいた。早速ひとちぎりのパンを差し出すと、何羽ものウミネコが一斉に襲い掛かってきた。こいつらスッゲー!ものすごい勢いでパンだけをさらってゆく。よくこれだけの技能をみにつけたものだ。
- デッキで休むウミネコ -
海岸線を一回りする頃には、乗船客が撒くエサが尽きて、ウミネコの乱舞は終わり、彼らもデッキで羽を休めていた。そういえばウミネコの餌付けショーばかりに目を取られて、折角の陸中海岸の絶景を見損じてしまった。
- とおの昔話村 -
次の目的地、岩手県遠野市に到着したのは、夕方近くなってからだった。東京から浄土ヶ浜まで約700km、そのうち100kmは一般道での移動。そして浄土ヶ浜から遠野までの80kmも一般道しかない。高速道路を走る時間感覚とは違う、別の意味の距離感を感じる旅となった。
- 遠野市南部神社の狛犬 -
チェックインまでの時間、ホテルの近くを散策する。予約しているホテル「あえりあ遠野」の裏手にある南部神社には、東北最大の七福神が祀られているという。本殿は丘を登った頂上、今日はものすごく疲れていたので、七福神めぐりはまた何年後かに。
- あえりあ遠野 -
夕方4時、ホテルにチェックインする。6年前に宿泊した同じホテル、あえりあ遠野に二泊する予定だ。あえりあ遠野は設備もサービスもよくて、更に民話の語り聞かせを毎晩開催している。だから(相場的に少々値段が高くても)遠野に泊まるならこのホテルがお勧めである。
- 民話の会の語り聞かせ -
遠野物語はとても有名だけれど、その話をオリジナルの語彙で聞くことはまず少ない。あえりあ遠野では「遠野物語研究所 いろり火の会」の語り部さんがボランティアで、毎日語り聞かせの会を開催している。今日の担当の語り部は高橋さん。30分の間に「オシラサマ」「座敷わらし」ほか5本の話を聞かせてくれた。聞き手は、遠野の方言のやわらかい響きで、不思議と昔話の世界に引き込まれてゆき、遠野の夜は更けてゆく。
- 居酒屋「魚っこや」最高! -
民話の語り聞かせで更けゆく遠野の夜、今宵は旨い魚で一杯と決めていた。この街は海沿いの釜石まで車で1時間弱。山里ながら旨い魚が多い。訪ねたのは「魚っこや」。釜石から少し北の「大槌」という漁港の魚を扱っている。三点盛りを頼んだら、五点盛りが出てきた。非冷凍マグロの刺身をはじめ、ヒラメの刺身、塩サバ、そして極めつけはマンボウの刺身とマンボウのキモの味噌和え。マンボウのキモはなかなか食べられない珍味なのだそうだ。そして何より旨い!酒がすすむ!。これは素材そのもののポテンシャルというより、この鮮度(他者に真似できない仕入れのルート)が勝因だろう。この店でもたまにしか出ない、一期一会の味だった。
- 旅に出たら地酒、「國華 本醸造生貯蔵酒」 -
この店はなんだかすごい。お通しのたこの酢の物も美味しかったし、ホウボウの塩焼きもなんとも言えないうまさ。そしてつまみとつまみの間に、盛り合わせのついでにシメサバとイワシのたたきをサービスしてくれた。これがまた地酒「國華」とよく合う。やっぱり地の酒は地のものに合うようにできているんだなぁ。生一杯、日本酒三合、つまみいっぱいで総額\3400円。なんだか得した気分だ。「魚っこや」は気のいいマスターさんといい感じの店員さんたち、家庭的でありながら排他的でない、一見の観光客でも美味しいものを楽しめるよい店だ。
- ジンギスカン「あんべ」 -
遠野二日目、今日は遠野の名物の店を訪ねることにした。
昨今、遠野のジンギスカンは全国的に有名になったようだ。羊の産地ではないのに、ジンギスカン文化が根付いている。キャンプやイベントではバーベキューではなく、必ずジンギスカン。終戦で大陸から引き上げた人々が広めたのが始まりだと言う。そんな遠野ジンギスカンの本山、「あんべ」に出掛けた。
- ラムもも定食\1200 -
地方の有名店にありがちな目立たない外観。それでいて駐車場は満杯で、時折ドアの外にまで人が並んでいる。「あんべ」もそんな店だ。メニューは少なく、まさにジンギスカン専門店。オーダーは2番目の高額メニュー「ラムもも定食」1200円。じっくり焼き上がりを待ち、タレに沈めた肉を、ご飯の上へ載せ、ガツガツかきこむ。これもまた旨い!この店はタレが逸品。このタレだけ買って、家でジンギスカンをしたくなる。これなら焼肉<ジンギスカン、という文化が根付くのも理解できる。美味しいと言うより旨い、と言う感じだなぁ。値段なりのボリュームと、十分に価値のある旨さを堪能できた。さて、スタミナをつけたところで、遠野観光に出掛けよう!
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「浄土ヶ浜」(宮古市公式ホームページ):
浄土ヶ浜地区観光船
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オススメ!★居酒屋「魚っこや」(岩手県遠野市中央通り10-7):
遠野 居酒屋 魚っこや
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ジンギスカン「あんべ」:
遠野ジンギスカン あんべ