■ 埼玉県川越市 / ラーメン「頑者」、和菓子「甘玉堂」(笑)
- 小江戸川越を散策 -
2009年上期、朝ドラの舞台となった川越市。小江戸川越と言えば、この辺りで最も名の通った観光地だ。今日は前々から気になっていたあの店と、話題のあの店を訪ねる散歩に出掛けた。
- ラーメン 頑者 -
この写真だけ見て、「あっ!」と分かる人は相当な通だ。一見何の店か分からないこの店、昨今大変有名になったラーメン店「頑者」。濃厚な魚介スープと自家製の太麺がとても美味しい店だというので、前々から気になっていた。11時半の開店なのに、10時半時点で既に10人以上の行列。炎天下、1時間待ってようやく入店。角切りチャーシューがごろごろ入ったラーメンは並ぶ価値あり。西武線本川越駅の駅前なので、小江戸観光のスタート地点にいかがでしょうか?
- 和菓子の甘玉堂 -
そして今話題のあのお店。NHK朝の連続ドラマ小説「つばさ」の舞台となっている、和菓子の「甘玉堂」、のセット。地元の酒蔵跡地で開かれている物産展のイベントでの展示。多部未華子演じる主人公「玉木つばさ」の実家である。ドラマに出てくる「甘玉」を売っているかなと思ったけれど、展示はセットだけでした。
- 80.8MHz ラジオぽてと -
甘玉堂の横に併設されているのは、もうひとつの物語の舞台、「ラジオぽてと」。人間模様の舞台となるこのコミュニティーラジオ局は、閉館した映画館を改装したという設定。そういえば、川越ではスカラ座という古い映画館を今でも守り続けている、という話を聞いたことがある。うまいこと川越という町の雰囲気をドラマに織り込んでいる。
- 蔵造りの通りの裏通り -
普段は蔵造りの町並みのある通りを歩いてゆくけれど、今日は裏通りの商店街を歩いてみた。実はこちらのほうが町としては栄えている。そんな町の中にもこういった古い建物が散在している。空襲で焼けずに残り、再開発の大津波を生き残った貴重な存在。そんな建物を「つまみ食い」しながら散策するのも楽しい。
- 「日本の夏」的町並み -
照りつける日差しとアスファルトの照り返しで、歩きながらにして丸焼きにされてしまいそうな暑さ。古い町屋の家並みが夏の陽炎の向こうに現われると、「日本の夏」というキャッチフレーズを思い出す。里山と田畑の緑に囲まれた藁葺農家と同じように、町には町の夏の風景がある。遠くの山里に出掛けなくても、近くで楽しめるこういう季節の風情もいいものだ。
- 金物屋の店先の風鈴 -
蔵造りの通りに出ると、わんさわんさと観光客が押し寄せてくる。これも連ドラ効果だろうか。町をそよいで抜ける風に、涼やかな青い短冊が踊り、小気味よい鉄の音が響く。小江戸という割には、江戸風鈴ではなくて南部の風鈴を売っている。私は南部鉄の澄んだ音色のほうが好きだ。
- おなじみ「時の鐘」 -
川越に来たら、とりあえずお約束の「時の鐘」に会いに行く。機械制御の自動時計だけれど、今でもしっかりと時を刻んでいる。
- スカラ座 -
行ったことのない名所が近くにないかと、携帯でネットの地図を検索すると、例のスカラ座が目にとまった。看板は見たことがあるけれど、本物は初めてだ。見た目は「ラジオぽてと」局舎とは全く違うけれど、なんとなくそれらしい雰囲気を漂わせている。こういう地域の文化を守り続けるのはとても大変だと聞く。しかも立地は決してよくはない。このスカラ座を守っている人たちには脱帽だ。
- 南欧のイメージ? -
日差しは強い。スカラ座を通り過ぎると、やけに光を反射する建物があった。古いアパートのようだけれど、小奇麗に塗装されているし、ちょっとおしゃれなオーラを放っている。この日差しも手伝って、南欧の建物のように見えてくる。店の名は「太陽軒」と言うらしい。後で分かったことだが、この建物は国登録の有形文化財なのだそうだ。ちょっと敷居が高そうだけれど、何かの機会に訪ねてみよう。
・・・また気になる店ができてしまった。
- 菓子屋横丁 -
どうにもこうにも暑いので、どこか避難できるところを探した。そういえば菓子屋横丁には、無料の休憩所もあるし、冷たい物を飲み食いできる店もある。早歩きで大通りを抜けて、菓子屋横丁へ。氷にしようか、それともいっそのことビールでも・・・。青いラムネの幟に心を奪われつつも、「いもラガー」とか「川越地ビール」の張り紙にも誘惑されてしまう。さてこの暑さ、何でしのごうか???
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NHK朝の連続テレビ小説「つばさ」:
連続テレビ小説「つばさ」 公式HP