■ 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町-串本町 / 潮岬、熊野街道
- 紀伊半島 潮岬灯台付近 -
熊野古道に出掛けた。
- 潮岬 本州最南端の碑 -
普段の旅では観光写真や記念写真など、ほとんど撮らないのだけれど、「本州最南端」とか書かれていたので、思わずシャッターを切ってしまった。
- 潮岬灯台の下で -
最南端から見える海と、普通の海と何が違うのか。写真だけではなかなか表現できない。
強いて言えば、行き交う船ぐらいしか見えない岬であるにもかかわらず、展望台が設けられ、有料の双眼鏡が備えられているところだろうか。
- 潮岬灯台 -
真っ白な灯台、灯台らしい灯台。今でも光を出しているだろうけれど、この塔は今となってはモニュメントとしての存在意義のほうが大きいだろう。実際の灯台は、目に見えない電波を出して船の安全を守っているらしい。
- 潮岬灯台 博物館 -
灯台の歴史を紹介する博物館が併設されている。
その花壇がなんとなく南欧の景色に見えた。
- 熊野街道沿いの漁港 -
潮岬を後にして、宿を取っている那智勝浦に戻る。
国道42号線、熊野街道の途中で小さな祠を祭っている村を見つけた。
午後の光に誘われて、少しばかり散策する。数艘の漁船が係留された入り江、透き通るような海には、小魚が群れていた。
- 智勝浦港 -
那智勝浦に着いたのは夕方。ホテルに車を止めて、晩飯を食べられそうな店を探しに町に出る。
この辺りは近海物のマグロが取れるので、マグロ料理を熊野観光と並ぶ町の名物として宣伝している。町のそこかしこに「生マグロ」の文字。土産物屋には当たり前、果ては焼肉屋にまで生マグロの看板。
この町の力の入った宣伝と港の雰囲気から、生マグロへの期待に胸を高鳴らせる。
- 那智勝浦港 -
腹ごなしに港を散策していたら、意味ありげな椅子を見つけた。
壊れかけた椅子の木目の一筋一筋に、悲しい物語が刻まれているようだ。
夕暮れの漁港の悲哀なのだろうか、ちょっと寂しい気分になってしまった。
- 那智勝浦港 -
さて、そろそろ本腰を入れて店を探さないと、生マグロの刺身を食べ損ねてしまう。潮騒を背に、夕日が沈む那智勝浦の町へ戻ろう。
- 夕闇の那智勝浦 -
町を少しさまよったが、ガイドブックに載っていた店を商店街で見つけた。
とりあえず生ビールを注文し、生の本マグロを刺身と竜田揚げで乾杯。そして那智の地酒「太平洋」の生貯蔵酒を。
このマグロが本当に冷凍されていない生マグロなのか、そもそも本当に本マグロなのか、私の舌では分からない。ただ、身がしっかりとしていて、ものすごく重量感のあるうまさを感じた。店主の言うとおり、生の本マグロなのだろう。おかしな目で見るより、目の前の酒と肴を楽しく頂くことを考えたほうがハッピーになれる。
今回の旅の目的を果たし、今宵も酩酊気味にホテルに戻る。